DVD「ステロイド合衆国」は、最強になるためには、ルール違反もいとわない社会への問題定義だ!



この絵を見よ。明らかにナチュラルな腕の太さではないですよね。もちろんステロイドを注射してるようなのですが。このドキュメンタリー映画「ステロイド合衆国」はアメリカで、ステロイド服用の実態を、モラルに反するかどうかという視点から描いています。

ステロイドって何?筋肉増強剤とも言われていますが、そもそもステロイドとは、ホルモンの一部強力に人工的に作り出されたもので、色々な作用があります。抗炎症作用、筋肉を肥大させる作用など。副作用があることでも有名ですが、例えば髪の毛が抜けたり、生殖器の機能を低下させたり。摂取量を間違えると、危険な事になる事は予想がつきます。

アメリカ人のヒーローの典型として、デカい=マッチョ=強い、というイメージがあるようで、シュワルツネッガー、ロッキーのスタローン、がやはりその代表格なのですが、80年代、彼らが一世風靡した時代を、今でも追いかけているボディビルダーの人達が取材されています。

ステロイドは、ボディビルディング以外のスポーツでも使用される例が多く、野球選手や、陸上選手も、使用が後を立たず、信じられない事にあのカール・ルイスもソウルオリンピックの時には、検査の結果、陽性反応が出ていたとか。当時はあまり報道されていませんでしたよね。

ステロイドの使用による死亡の可能性は、実際非常に低いらしいです。死亡原因の1位と2位はアルコールとタバコ。ステロイドは、50位以下。にも関わらず、アメリカではステロイドの危険性を誇張する風潮があるようです。その反面、英語の比喩表現には、美しいものに「まるでステロイドのようだ」と言う場合もあるそうです。

シュワルツネッガーは、ステロイドで、ビルダーのトップに立ち、ハリウッドの仲間入りを果たし、現在は知事にもなりました。誰もが羨むサクセスストーリーを、ステロイドのお陰で築き上げたといっても過言ではありません。それが今では、オリンピックや様々な競技で使用が違反とされています。

ステロイドがないと最強になれない、と考える人も多くいます。ステロイドの使用から、様々なモラル・犯罪について考えさせられた作品でした。




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